真空管(球とも呼ぶ)式パワーアンプの基本構造
- 2021/05/18
- 03:07
球のパワーアンプは基本的に,
「前段アンプ」
フラットアンプ(プリアンプ)から送られる数十~百mVの小さな入力出圧を1V以上に増幅する役目,
その後に「励振(ドライバー)段アンプ」
出力段の真空管を十分に作動させるだけの電圧に音声信号を増幅する役目,
最後に「出力段」
電力増幅を行い,スピーカーを駆動出来る電力を得る役目」,
の3段のアンプ(増幅回路)で構成されている。
ちなみに,スピーカーユニットというのは,永久磁石の磁界(内部)に,筒状に巻いたコイルを置いて,そこに電力の大きさや波形(周波数)が変化する信号(音声信号)を流すことで,コイルに繋がったコーン紙を,信号の変化通りに振動させて音に変えるという機器である。磁界内のコイルに電流を流すとコイルが動く,所謂フレミングの法則である。重いコーン紙を動かすには相応の電力が必要で,それを作るのがパワーアンプである。
真ん中の赤っぽい部分がボイスコイルで,コーン紙に繋がっている。周りサンドイッチ状のものが永久磁石部。

出力段は,1本の真空管で作動するシングルアンプと,2本1組で作動するプッシュプル(PP)アンプとがある。プッシュプルの場合には2本の出力球が,位相が180°異なる信号を個別に増幅したあと,それを合わせて出力するので,シングル動作よりも大きな出力が得られる。
真空管の形状色々(wikiより引用@RJB1)

位相とは,例えば,知っての通り,電気にはプラスとマイナスがある。交流は,そのプラスとマイナスの電位が交互に発生する(切り替わる)電流で,そのときのプラスとマイナスは,逆相の関係にあると言うことが出来る。電気の話は厳密に言うと,微積分といった高校の数III程度の数学が必須になるが当然省略し,大まかに便宜上,上記のように考えることにする。
プッシュプルアンプアンプでは,音声信号を2つの位相に分ける為の位相反転回路というものが出力管の直前に必要となるが,今回はシングルアンプなので,その説明も割愛する。前段や励振段でもPP回路が使われることもある。他にも,出力段のパラシングル・パラプッシュプルなども存在する。その言葉通り,シングルやPPを並列(パラレル)に2回路作動させるものである。出力管を2本使う場合,PPでは倍近い出力になるが,パラシングルでは,出力自体は1本とほぼ同じであるが,聴感上の力感が増すという評価もある。
「前段アンプ」
フラットアンプ(プリアンプ)から送られる数十~百mVの小さな入力出圧を1V以上に増幅する役目,
その後に「励振(ドライバー)段アンプ」
出力段の真空管を十分に作動させるだけの電圧に音声信号を増幅する役目,
最後に「出力段」
電力増幅を行い,スピーカーを駆動出来る電力を得る役目」,
の3段のアンプ(増幅回路)で構成されている。
ちなみに,スピーカーユニットというのは,永久磁石の磁界(内部)に,筒状に巻いたコイルを置いて,そこに電力の大きさや波形(周波数)が変化する信号(音声信号)を流すことで,コイルに繋がったコーン紙を,信号の変化通りに振動させて音に変えるという機器である。磁界内のコイルに電流を流すとコイルが動く,所謂フレミングの法則である。重いコーン紙を動かすには相応の電力が必要で,それを作るのがパワーアンプである。

出力段は,1本の真空管で作動するシングルアンプと,2本1組で作動するプッシュプル(PP)アンプとがある。プッシュプルの場合には2本の出力球が,位相が180°異なる信号を個別に増幅したあと,それを合わせて出力するので,シングル動作よりも大きな出力が得られる。

位相とは,例えば,知っての通り,電気にはプラスとマイナスがある。交流は,そのプラスとマイナスの電位が交互に発生する(切り替わる)電流で,そのときのプラスとマイナスは,逆相の関係にあると言うことが出来る。電気の話は厳密に言うと,微積分といった高校の数III程度の数学が必須になるが当然省略し,大まかに便宜上,上記のように考えることにする。
プッシュプルアンプアンプでは,音声信号を2つの位相に分ける為の位相反転回路というものが出力管の直前に必要となるが,今回はシングルアンプなので,その説明も割愛する。前段や励振段でもPP回路が使われることもある。他にも,出力段のパラシングル・パラプッシュプルなども存在する。その言葉通り,シングルやPPを並列(パラレル)に2回路作動させるものである。出力管を2本使う場合,PPでは倍近い出力になるが,パラシングルでは,出力自体は1本とほぼ同じであるが,聴感上の力感が増すという評価もある。