TANNOY SRM15 (9)
- 2021/04/09
- 14:21
中学3年の頃にジャズを聴き始め,青年期を通して,ジャズ以外は音楽ではない,とまで思っていた。その前から既に,アンプやスピーカーボックスを作って楽しんでいた。そう,この楽しみこそが,実は鰯の頭なのである。
やがて,ジャズよりもクラシックを聴くようになった。実はそうなるであろうことは,ジャズ時代から何故か予見出来ていた。予想外であったのは,オーディオで聴くのではなく,生演奏で聴くことが多くなったことだ。理由は単純明快で,ソロや小編成ならオーディオでも間に合うが,やはりシンフォニーは,オーディオでは再構築出来ない,という個人的な結論に拠る。そして自分が聴くのは,その殆どがシンフォニーであるからだ。
とは言え,それがクラシックであれジャズであれ,名演と言われるものは,過去の記録の中でしか聴けない。そいういうものは,今となってはオーディオに頼るしか術はないが,元々音質のコンディションが良くないものも少なからずあり,その手のものは再生機器にはさほど左右されないとも言える。
いずれにせよ,幾ら金を掛けても,音質の点では,生演奏には及ばない。稀には良い録音ソースを高額機器で再生したほうが「生演奏よりも良い音だ!」と支離滅裂なコメントをする人もいるが,妙な宗教に誘われそうなので,その手に人には関わらないようにしている。まぁ,確かに,コンサートの座席位置によって音はかなり異なるのは事実ではあるので,一番コンディションの悪い席で生演奏を聴くよりも良い可能性はあるかも知れないが,それとて生音のひとつである。
CDプレーヤーとアンプを繋ぐ信号線に数百万円を掛けて悦に入る人もいる。スピーカーケーブルは●●社の5百万のものは「音の次元」が違う,と言う人もいる。百均のケーブルと全く変わりないと言う人もある。百均派の人が,実際に数百万円のケーブルで聞いたことがあるのかという疑問はあるし,私も聞いたことがない。聞いてみたいとも思わないが,恐らく,どの人の意見もそれぞれ正しいのだろう。どこに視点を置くかの違いに過ぎない。
ピンク色が好きな人に,その色は良くないから青にしろ,と言っているのと同じだ。犬好きに,猫のほうが可愛いから猫を飼えというのとも同じ。多様性を認め合う,これこそが世界平和への唯一の道である。
ベストな体調の自分が百均のケーブルで聞いた時と,グダグタな時に数百万円のケーブルで聞いたときが同じに感じるなら,数百万円の価値はあると断言してよかろう。私なら体調を整える方を取るが。
先にも書いたように,音の感じ方というのは,加齢による耳の性能の劣化や,湿度や温度といった周りの環境,自身の体調によるところが大きい。それらを棚上げして云々するのは些かナンセンスではあるが,とは言え,鰯の頭の信仰心は趣味にとっては原動力のようなものであるので,何人も否定は出来ない。そして,数百万円のケーブルを買う行為は,少なくとも経済の活性化に役立つという事はハッキリとしているのだから,客観的にはそれで十分であろう。
やがて,ジャズよりもクラシックを聴くようになった。実はそうなるであろうことは,ジャズ時代から何故か予見出来ていた。予想外であったのは,オーディオで聴くのではなく,生演奏で聴くことが多くなったことだ。理由は単純明快で,ソロや小編成ならオーディオでも間に合うが,やはりシンフォニーは,オーディオでは再構築出来ない,という個人的な結論に拠る。そして自分が聴くのは,その殆どがシンフォニーであるからだ。
とは言え,それがクラシックであれジャズであれ,名演と言われるものは,過去の記録の中でしか聴けない。そいういうものは,今となってはオーディオに頼るしか術はないが,元々音質のコンディションが良くないものも少なからずあり,その手のものは再生機器にはさほど左右されないとも言える。
いずれにせよ,幾ら金を掛けても,音質の点では,生演奏には及ばない。稀には良い録音ソースを高額機器で再生したほうが「生演奏よりも良い音だ!」と支離滅裂なコメントをする人もいるが,妙な宗教に誘われそうなので,その手に人には関わらないようにしている。まぁ,確かに,コンサートの座席位置によって音はかなり異なるのは事実ではあるので,一番コンディションの悪い席で生演奏を聴くよりも良い可能性はあるかも知れないが,それとて生音のひとつである。
CDプレーヤーとアンプを繋ぐ信号線に数百万円を掛けて悦に入る人もいる。スピーカーケーブルは●●社の5百万のものは「音の次元」が違う,と言う人もいる。百均のケーブルと全く変わりないと言う人もある。百均派の人が,実際に数百万円のケーブルで聞いたことがあるのかという疑問はあるし,私も聞いたことがない。聞いてみたいとも思わないが,恐らく,どの人の意見もそれぞれ正しいのだろう。どこに視点を置くかの違いに過ぎない。
ピンク色が好きな人に,その色は良くないから青にしろ,と言っているのと同じだ。犬好きに,猫のほうが可愛いから猫を飼えというのとも同じ。多様性を認め合う,これこそが世界平和への唯一の道である。
ベストな体調の自分が百均のケーブルで聞いた時と,グダグタな時に数百万円のケーブルで聞いたときが同じに感じるなら,数百万円の価値はあると断言してよかろう。私なら体調を整える方を取るが。
先にも書いたように,音の感じ方というのは,加齢による耳の性能の劣化や,湿度や温度といった周りの環境,自身の体調によるところが大きい。それらを棚上げして云々するのは些かナンセンスではあるが,とは言え,鰯の頭の信仰心は趣味にとっては原動力のようなものであるので,何人も否定は出来ない。そして,数百万円のケーブルを買う行為は,少なくとも経済の活性化に役立つという事はハッキリとしているのだから,客観的にはそれで十分であろう。